ブル教科書通りに買ってるのに、なぜか勝てない……。そんな悩みを持ってるなら、まずは『出来高』に注目しよう。そこには嘘をつけない投資家たちの足跡が残ってる。千代田化工建設の事例を元に、需給分析のイロハを教えます。
1. 導入:なぜ教科書通りの「買い」が通用しないのか?
「ダブルボトムを形成したから買いだ」 「ゴールデンクロスが発生したから上がるはずだ」
投資を勉強し始めた多くの方が、こうしたチャートの「形」を必死に覚えます。ですが、現実はどうでしょうか。教科書通りに動いて勝てるなら、今頃投資家は全員億万長者になっているはずです。
なぜ、形が完璧なのに株価が下がるのか。 その答えはシンプルです。株価を動かしているのは「絵」ではなく、その裏にいる「人間たちのパワーバランス(需給)」だからです。



チャートの形だけ見て投資するのは、中身を見ずに福袋を買うようなものだぜ。大事なのは、その形を作っている『人間たちの思惑』がどっちを向いているかを見極めることなんだ。
2. 需給分析とは何か?:株価を動かす「正体」を暴く
多くの投資家は「業績が良いから上がる」と考えます。もちろん、それは長期的には正しい。ですが、短期的な株価の変動を支配しているのは、100%「需給」です。
極論を言えば、どれだけ業績が悪くても、買いたい人が売りたい人を上回れば株価は上がります。逆もまた然りです。この需給を読み解く上で、私が最初に見るのは「信用残」というデータです。
「しこり玉」という見えない重石
例えば、ある銘柄を「信用買い」で持っている人が大量にいるとします。彼らはいつか必ず「売り」を出さなければならない勢力です。株価が上がろうとすると、含み損に耐えていた彼らが「ようやく買値に戻った!」と一斉に売ってくる……。これが、いわゆる「しこり玉(塩漬け)」による上値の重さです。
需給分析とは、こうした「未来に降ってくる売りの雨」がどれくらい溜まっているかを想像する作業なんですね。
3. 実践:ブルが最初に見る「出来高」というシグナル
では、具体的にどこを見ればいいのでしょうか。私が最初に見るのは「出来高の急増」です。
出来高が急に増えたということは、そこに「新しい参加者」が現れた証拠です。 ここで、最近の実際の値動きを例に見てみましょう。私が監視していた「6366 千代田化工建設」が、非常に興味深い動きをしていました。
出来高とローソク足が語る「心理の変化」
以下のチャートをご覧ください。


この銘柄は12月から1月初旬にかけて、底値を切り上げながらも横ばいの動き(ヨコヨコ)を続けていました。売りたい人と買いたい人の力が拮抗し、エネルギーが溜まっている状態ですね。
動きがあったのは2026年1月5日です。出来高が一段と跳ね上がり、株価が力強く上昇しました。 翌1月6日には高値974円まで買い上げられ、新しいエネルギーが完全に流入したことが分かります。しかし、注目すべきはその直後の動きです。
1月7日からチャートには前の日のローソク足に包まれるような「はらみ線」が出現し、さらに出来高が前日の半分程度に減少しています。
これは何を意味するのでしょうか? 「勢いに乗って買いたい人」の勢いが一旦落ち着き、需給が停滞・調整に入ったサインだと読み解けます。チャートの形(ローソク足)だけを見るのではなく、この「出来高の推移」をセットで見ることによって、「今は深追いする場面ではないな」と冷静に判断できるわけです。
4. 結び:共に「牙」を研ぎ、市場を読み解こう
需給が少しずつ読めるようになると、不思議なことに、無駄な損切りが減り、逆に利益を伸ばす勇気が持てるようになります。「ここは需給が軽いから、もう少し待てるな」あるいは「勢いが死んだから、一旦引こう」という根拠が持てるからです。
もちろん、これは一朝一夕で身につく技術ではありません。私自身、毎日チャートと板を睨み、失敗を繰り返しながら、少しずつその精度を高めている最中です。
一歩ずつ、共に牙を研いでいきましょう。市場の裏側に潜む「真実」を見抜けるようになったとき、投資の世界はもっと面白くなるはずです。
思考を止めないでください。相場というパズルを解く鍵は、常に「人間」の中にあります。

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